あなたにとっての、名もなきお気に入り

不動前店にて10月16日より、木工作家である「苔むす木工」の鈴木智浩さんの個展を開催いたします。
鈴木さんの作品からは「この子は何しているんだろう?」「きっとこんな気持ちなんだろうなあ」と想像を膨らませてしまうような自由さを感じます。

今回は鈴木さんにご自身のこと、作品のことをお伺いしました!

木工作家さんになるきっかけを教えてください

大学でデザインを専攻していたのですが、単純に手を動かしてなにかをつくる、ということのほうが好きだったこともあり、もっとシンプルに、自分でものを作って売る、という生き方がしたいと思うようになりました。
あと植物が好きだったので、材料としてというよりかは、「木」という植物に触れることができるのが楽しくて、木工をはじめました。

どのように製作されているのですか?

まずは機械をつかって切り出し、荒削りをします。そこからはすべて手作業で、彫刻刀やのみ、鉋などをつかって削っていきます。非常にアナログな製作をしています。

犬やクマなどみんなが知っている動物から、ニアラやターキンなど、あまり馴染みのない動物、実在しない動物まで幅広く製作されていますが、どういうきっかけで「この動物を作ろう」って思うのですか?

動物園に行った時とか、本や映像なんかでも、名前を聞いたことのない動物を見た時は、なにそれ?ってワクワクしません?
そんな流れで、つくってみたいなあとなることはあります。

でも基本的には、この動物をつくろう!と決めてつくるわけではなくて、なんとなく心地いいシルエットを紙にいろいろ書いていて、「あ、なんかこれあれっぽいな」とか思いながら、形に落とし込んでいます。中には落とし込めずに、なにこれ?のまま完成するものもいますが、僕は割とそういうものの方が好きだったりします。

なんだか面白いですね。そういえば、今回WEBショップに入荷するポツネンも、ポツネンと動物がいるわけではなく、ぽつねんとしているなあと思ったから名付けたとおっしゃってましたよね。私もこの子は群れでワイワイしているより、一人でムシャムシャとごはんを食べている様子が目に浮かびました。

製作する上でこだわっていることはありますか?

ものづくりっていうのは基本的にひとりよがりなところがあるので、謙虚にいようと心がけています。笑
理想は、どっかの古びたお土産物やさんの隅の方にあるデッドストックみたいな人形とか、その辺の河原に落ちてる石とか、折れて錆びてる釘とか。
それらを、ふいに見つけて、なぜか惹かれて、拾って帰る。
誰かにとっての、そんな名もなきお気に入りになれたらいいな、と思って作品を作っています。

どのような木材で製作されているのですか

木材はクルミを主に使っています。
クルミは比較的軟質で加工がしやすいので、よく使います。

あとはトチ、ヒバ、クリ、サクラ、ケヤキなんかも使います。
それぞれに色味とか質感、重さなど全然違うので、用途にあわせて使い分けています。

木材屋さんに行くと、ほんとにたくさんの種類があるので、見たことないのとか変な木目のとか見つけると買ってしまいます。動物の作品の台とかにそれらが使われてたりします。

尻尾が紐になっていたり、羽がブリキでできていたり、異素材と組み合わせているものもあって、すごく面白いと思いました!このようなアイディアはどこからくるのですか?

落ちてるものを拾うのが、好きというか、拾ってしまうんです。
なんかこの鉄の錆びいいなーとか、この枝振り最高、とか思いながら、捨てられている鉄くずとかおちてる植物とかをよく集めているんです。
それを、ちょっとアクセントに使わせてもらっています。これは、ひとりよがりです。笑

素敵なお話をありがとうございました!
今回の個展では、動物オブジェだけでなく、モビールやランプ、花器などもご用意頂きました。

きっとお気に入りの子が見つかるはずです!
皆様のご来店をお待ちしております。