モロッコグラスってなに?

みなさま、モロッコグラスってご存知ですか?

リサイクルガラスからできており、「吹きガラス」製法で、ひとつひとつ現地の職人さんによって作られています。

出典:https://kessybeldi.com

リサイクルガラスからできる製品は、その土地土地で使われているガラスによって色味が変わると言われていますが、モロッコではラムネ瓶の様なうっすら青緑がかった色味のグラスが定番です。

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吹きガラス特有の、気泡や黒点、サイズ差、うねり、かたちなどが見られ、少しいびつな手作り感がこのモロッコグラスの魅力でもあります。

20世紀前半からモロッコで使用されるようになり、一昔前までは、どこのカフェに行ってもこのようなモロッコグラスが出てたそうですよ。

モロッコの国民的飲み物でもあるミントティーもよくこのグラスで飲まれるとか。

出典:https://kessybeldi.com

高い位置から注ぐという特徴的な注ぎ方で、昨年オルネで開催した「恋するモロッコ展」ではモロッコ料理認定講師の川瀬真実子さんに実演して頂きましたね。
現地では熱いミントティーを飲むので、真ん中あたりの膨らみは熱くでも持ちやすいようにできたものだそうですよ。

しかし、モロッコグラスを作る職人の数もだんだんと減り、工場が次々と閉鎖してしまいました。
このままではモロッコグラスの伝統が途絶えてしまう。

そこで、モロッコグラスの伝統を守ろうとする動きが近年盛んになり、最大のモロッコグラス工房として知られる「Verre Beldi」も当時経営不振のため廃業に追い込まれたましたが、マラケシュ郊外のリゾートホテル「Beldi Country Culb」のオーナーがホテルの敷地内に工場を復活させました。

オルネでは今回、同じくモロッコグラスの伝統が途絶えないようにと、工房を作った「Kessy Beldi」のモロッコグラスを仕入れました。


「Kessy Beldi」はカサブランカにある工場が閉鎖することを知った創業者のBouchaib Harmouzi氏によって創業、彼はモロッコグラスの手法を学び、マラケシュに工房兼ショップを構えました。

出典:https://kessybeldi.com

従来のモロッコグラスだけでなく、世界的にモロッコグラスの魅力を広めるべく、様々な色や形のモロッコグラスを製作しています。

前回モロッコへオーナーの谷が買い付けに行った際に、工房を訪ね、実際にモロッコグラスを職人さんが作っている様子を撮影いたしましたので是非ご覧ください!

今回は定番のカラーや形だけではなく、Kessy Beldiで製作されている様々なモロッコグラスが入荷いたします!またモロッコでは日常的に食器として使用されておりますが、今回オルネではインテリア雑貨としてもご紹介いたします。


食器としてご使用いただく場合は、耐熱性(80℃前後)ではありますが、沸騰したてのお湯を入れたり、氷をいれたグラスに直接お湯を入れるなどの急な温度差は、グラスが割れる原因になりますのでご注意くださいませ。

手作りのぬくもりを感じるモロッコグラスは、見た目にも涼やかで、これからの季節にぴったりです!気泡や歪みなど少し歪な感じもどこかモロッコ らしくて、なんだか愛着が湧きますよ。

カンタの製作現場を訪ねました!

今年の2月にオーナーの谷がインドを訪れた際に買い付けたカンタが先日入荷いたしました!WEBショップに入荷するまで、もう少しお待ちくださいね。

オルネではカンタのマルチカバーやクッションなどお取り扱いしておりますが、実ははじめてのインドだったそうです^^

インドではカンタ製作の現場をいくつか訪ねたとのこと。
今回はその様子も交えながら、カンタについてご紹介していきたいと思います。

元々はインドやパキスタンなど遊牧民の家庭で、古くなったサリーや腰布などのハギレを縫い合わせて、刺繍して使われていたのがはじまりで、嫁入り道具として母から娘へ長い間受け継がれてきた伝統工芸品です。
家財道具にかけたり包んだり、また敷物として使用したりと日常の暮らしに寄り添ってきました。

現在では海外でも注目され、インド国内でもおもてなしの場で使われることも多いとか。オーナーの谷が宿泊したホテルではカンタのマルチカバーがベッドカバーとして使用されていたそうですよ!

*Buyer’s Voice*
なぜカンタを取り扱おうと?
サリーにも流行りがあるので、どうしても使わなくなったもの、余ってしまうものがあります。
カンタはそのようなサリーや腰布などのハギレを使って作られているので、布を組み合わせたり、刺し子を施して丈夫にしています。
それはどこか日本の着物文化に近しいものがあるなと興味をもったのがきっかけです。

カンタ製作の現場はいかがでしたか?
今回は何軒か訪ねたのですが、大きい工場のようなところ、普通の家のようなところで少人数で製作しているところなど様々でした。
以前は女性が作り手だったようですが、現在は男性も製作に携わることもあるようです。

これは刺し子を施している様子です。1針1針丁寧に。シンプルに等間隔に縫っているものもあれば、柄のようなデザインもあります。

これは大きめの工場を訪ねた際の写真です。
最終的な仕上げや補修をしているところです。

布の貼り合わせ方、ステッチの仕方、生地の厚みや、どのような柄が入っているか、1つとして同じものがありません。

インドから商品が届いたら、私達スタッフで1枚1枚広げて、穴や汚れなどないか確認するのですが、大きさや厚みも違いますし、少し斜めになっているもの、フリンジがついているもの、それぞれ個性的です。スタッフ同士で「この柄可愛い!」「ここシルクっぽい質感だね!」「裏表で雰囲気かなり違うよ!」というように、実際にお買い物をしている感覚で楽しみながら検品しています。

みなさまにとってお気に入りの1枚が見つかりますように。

なんだかくすっと笑ってしまう、唯一無二のイキモノの世界

昨年からオルネでお取り扱いがはじまりました、廣田哲哉さんの作品をご紹介します。

廣田さんは茨城県笠間市にて、手びねりという、ひとつひとつ手で成形する技法で制作されています。
廣田さんの頭の中から生まれた架空のイキモノたちは愛くるしく、まるでイキモノたちがうつわに化けているような、どこかシュールでじわじわとくる魅力があります。
オブジェのようだけれど、きちんと使える、そんなユニークさ持ち合わせたうつわたちです。

*Buyer’s Voice*
廣田さんとの出会いは益子の陶器市でした。
動物モチーフの可愛らしい作品とは一線を画す、甘すぎず、どこか毒っけのある作品に目が惹かれました。
じっくり見てみると、細部にまで造形のこだわりがあって、その技術の高さに驚きました。
アスティエの食器のような、綺麗な食卓に、廣田さんの醤油さしが加わるときっと面白いだろうなと思っています。
また、アンティークとの合わせも良さそうですね。
特にティーポットは、ロシアやフランスのアンティークに通じるものがあると思いました。

 

今回は廣田さんに作品に関して、色々とお話を伺ったのでご紹介します!

廣田さんにしか表現できない世界観が人気ですが、イキモノシリーズを作るきっかけを教えてください
小さい頃から食卓の器に生き物が混ざったようなモノがあったらともやもやしていました。
焼き物やり始めて、古い焼き物を調べていたら、中国の唐の時代の古陶磁器の作品で顔のついた鳳凰の壺みたいなものやミックスされているものを発見して、こういうスタイルをもうちょっとポップにアレンジしていきたいと思うようになりました。 

※上記写真の中には入荷しない作品もございますのでご注意ください

作品を制作する上で心がけていること、こだわっていることは何ですか?
イキモノの器の顔の位置とか大きさはすごく気にしてる気がします。器に対して心地良い大きさと場所を探してる感じです。その上で顔の表情がかわいくなったらいいなと思ってます。

作品を制作する上で大変なこと、苦労していることがあれば教えて下さい
手びねりで一個ずつ作って、彫ったりしてるので、シンプルな轆轤の器に比べると時間がかかってしまうんですが、そこを続けて強みにしていきたいです。

自由な造形だけでなく、まるで絵本から飛び出したような色使いも廣田さんの作品の魅力の一つですが、釉薬のこだわりなどあれば教えてください
中国の顔のついた焼き物がいいなと思ったんですが、色合い渋いモノばかりな印象で、釉薬で親しみやすい色合いにアレンジできないかなという想いがありました。
例えば、ディズニーのキャラクターの色合いにしたら面白そうだなとか。
釉薬は常にテストピースを窯に入れて色々試した(約1500ピースの)中から、普段使うもの10種類くらいに絞って使ってます。使いたい釉薬が多すぎて、白黒以外の色はメンバーが変わったりしてます。

配色は何パターンも実験してというストイックな感じではなくて、はじめは遊びながら直感で色付けして、良かった部分を残してを繰り返して今に至ります。
最近は、目と鼻の色はパターンを決めていて、耳の中とか、首とか蓋物のつまみとか装飾の部分の色はあまり決めすぎず遊びながら色付けしてる気がします。
形の成形の段階で色付けしやすいような模様とかをあらかじめ作っておいて、色付けの時に直感で付けるのが好きです。窯から出てきた時に自分もびっくり出来るポイントを作りたくて、遊びの部分を作ってます。

 

※上記作品は入荷いたしませんのでご注意ください

みなさま、いかがでしたか?
以前オルネにご来店頂いた際にお話させて頂きましたが、とっても素敵な方で、人柄や作品作りに対する想いが作品に表れているように感じます。
前回不動前店で開催した「ふしぎないきもの展」で廣田さんの作品をご購入くださったお客様が「この子をお迎えできてよかったです」とおっしゃっていたのが、とても印象的でした。
「買う」ではなく「お迎えする」と表現したくなる、そんな作品たちです。

[廣田哲哉 profile]
1985年 奈良生まれ
2009年 武蔵野美術大学陶磁コース卒業
笠間焼製陶所勤務
2014年 独立

オーナー谷のアトリエ探訪

こちらの作品、ひと目見て思わず「かわいい!」と声が出ちゃいませんか。
ポーランドの首都ワルシャワにアトリエを構えるFenek Studioの作品です。
2014年にスタートし、陶器はポーランドの土を使ってハンドメイドで作られています。

東京幡ヶ谷の大人気焼き菓子店Sunday Bake Shopさんにイベントの打ち合わせにお伺いした時、ショーケースに入っていた個性的な顔の作品たち。
それが僕とFenek Studioの出会いでした。

「可愛い、可愛い」と見ていると、島崎さんと松政さんのお気に入りでポーランドに実際に見に行って買ってきたと言うではないですか。
その場で話は盛り上がり僕がポーランドに行って話をしてきて、いつか一緒にイベントとかやりたいね!ということになりました。

翌日さっそく取引をしたいと連絡を取り、フランス出張に合わせて行き先にポーランドを加えました。
そして実現したアトリエ訪問!

小さな小さなキッチンがついていて、お店のような作業場のような家のようなアトリエでした。
お風呂とかキッチンとか昔のお部屋と思われる名残があるのが面白かったです。

何より新鮮に感じたのが、お茶を飲んで会話を楽しみながら制作をしていること。
作家さんというと一人黙々と作品と向き合うというイメージがあったので、ワイワイ作業をしているのを良いなぁと思いました。

明るいけど少し慎ましい、日本人にも通じるところがある雰囲気にも好感がもてました。

彼女達が作る愛嬌を感じるちょっと変わった陶器たち。

実際に作陶されている和やかな現場を見て作風を納得しました。実験的に、言うなれば好き勝手作りたいものを作っている姿を魅力に感じました。

最初、卸すことに難色を示されたのですが、実際に足を運んでいたこともありなんとかクリア。
今回ご紹介するのは、ポーランドで直接僕が選んできたアイテムです。
一つ一つハンドメイドで作られているからこそ同じものは一点もないですよ。

不動前店で一足先にご紹介した時、皆さんの反応も良いので先方も喜んでくれています!
日本で扱っているところがまだないので、このご縁を繋いでいきたいなぁと思っています。

SOUVENIR de PARIS 朱美さんに聞くモロッコラグの魅力

今回はSOUVENIR de PARISの山端朱美さんにモロッコラグ、特にボシャルウィットとザナフィについて、現地モロッコを知る朱美さんならではの視点で魅力を語っていただきました!

*ボシャルウィットとは?*
モロッコ各地のベルベル人女性達によって織られています。
「シャルウィット」はベルベル語で端切れという意味で、服の端切などのリサイクルクロスが織り込まれています。
ベルベル民族が遊牧生活から定住生活へと生活スタイルが変化していく中で、羊を飼う必要がなくなり、ウールの代わりに自分たちの古着を裂いて織りはじめたそうです。
元々は自分たちの生活のため、嫁入り道具として織られていたものですが、アート性も高く世界的にも評価が高まっています。

ボシャルウィットは裂かれた布が毛足としてふさふさしており、足触りが良いのが特徴です。 裏面も丁寧に織られています。

朱美さんの考えるボシャルウィットの魅力とはどんなところですか?

もともとの素材が1点1点違いますし、色の合わせ方や柄などは織っている職人の感性によるので、全く同じものが存在しないところですね。
彼女たちの発想は非常に豊かで、まるでひとつの絵のようだと感じました。
カラフルで、気持ちもお部屋の雰囲気も明るくなりますよね!

実際にお部屋に取り入れる時は、たくさんの色が入っているので、その中から印象的な色を選んで、つなげてリンクさせると空間にまとまりが出ますよ。
例えばピンクが入っていたら、ピンク系のクッションと合わせてみたり、グリーンが入っていたら、本物のグリーンをそばに置いてみたり。
色物は難しく考える必要はなくて、色をひろって、つなげて、リンクさせる、これがポイントだと思います!

実際にモロッコの織物工場にも行かれたとのことですが、いかがでしたか?
NHKの「世界はほしいモノにあふれてる」の取材で、モロッコの織物工場を訪ねたのですが感動しました!
こんな風に手間と時間をかけて、手織りで丁寧に織っているのに、こんな値段で買えるなんて良いのだろうかと思ってしまうほどでした。
一つ一つ三つ編みしたり、編み込んだものをさらに織り込んで立体的にしたり、細かくて丁寧な作業ばかりで、こうしてできた作品は大事にしたいなと改めて感じました。

*ザナフィとは?*
モロッコ国内でもタズナフトやブジャドなど各地で作られています。
素材はウールですが、毛足が短く年間通して使いやすいラグです。
しっかりと織り込んであるので、毛足が短くても丈夫で厚みがあります。
また産地によって違いますが、モノトーンや生成と青、生成とグリーンといったようにナチュラルカラーをベースにしたものが多く、お部屋に合わせやすのも特徴です。

朱美さんの考えるザナフィの魅力とはどんなところですか?

ボシャルウィットとは真逆で、モノトーンのように多くの色を使っていないからこその良さがありますよね。
わが家のインテリアはナチュラルな白。ベージュ・グレーがメインなので、ザナフィの質感や色味は好きです。
寝室などリラックスできる空間で合わせやすいですし、実際に私が訪ねたモロッコのリヤドでも、人を招くサロンや寝室で使われており、リヤド内でも場所によってラグのテイストを使い分けていました。

現地で、これは素敵だな!と思ったモロッコラグのスタイリングはありますか?

日本ではラグ=敷くものという印象が強いと思いますが、モロッコではもっと自由に使われています。

先ほどもお話ししたように、サロンや寝室で敷かれているだけでなく、ソファにかけていることも多いです。
小ぶりなラグだと、色味やテイストが似ているものを何枚か重ねて、大きいラグだと1枚をバッとソファにかけていて素敵でした!
それ以外にもラグをカットしてクッションにしたり、正しい使い方はなく、様々なアイテムに派生しているところが自由で面白いと思いました。

また、フランスやベルギーなどのヨーロッパのインテリアショップではラグをタペストリーとして壁面に飾っていましたね。

朱美さん、素敵なお話をありがとうございました!

22日夕方より、オルネセレクトのボシャルウィットとザナフィがWEBショップに入荷します!
気になる方は、この機会にぜひお気に入りのラグを探してみてはいかがでしょうか。

SOUVENIR de PARIS|山端朱美 

フレンチブランドに長く携わった後、フランスと日本を行き来しながらヨーロッパの古き良きモノを買付し販売するアンティークバイヤーとして活躍。ここ数年はモロッコにも足繁く通い、モロッコのインテリア雑貨の買付や商品開発なども行う。これまではお店を持たずに企業とのコラボ出店や定期的に都内のギャラリーでの個展にて主に活動。現在、オンラインショップオープンに向けて準備中。