what is there として手織りのテキスタイル小物などを作る寺田靖子さん。
手織りの布を特別なものとしてではなく、日常の中で自然とそこに在るものとして、身近に感じてもらえることを目指し、制作されています。
今回ご紹介するのは、人気のmosaic(モザイク)シリーズの敷物、クロスピース。厚みの出る織り方で織った一枚布のコースターです。













暮らしに寄り添う織物
what is thereの手織りのコースター
コースターの仕上がり幅に経糸のタコ糸を準備し 、一枚一枚組織織りで織り上げた後、布端を細かく結び留めて仕上げた手織りの布片です。
最後に湯通しやもみ洗いをして布地を縮め、房の部分がフサフサになるよう、手間がかけられています。
サイドの部分は平織りで、組織織りの部分より縮みが少ないため、一枚布の中に、少しギャザーが寄ったような表情が出るのもまたポイントです。
細番手で丈夫なタコ糸を、手織りで組織柄に織ったmosaicシリーズの柄は、布目の集積や陰影で表現され、とても表情豊か。
タコ糸は伸縮性があるので、組織の織り柄がキュっと縮み、布目がムッチリ仕上がるそうです。
カラーは、タコ糸そのままのの色のキナリ(右)と、黄色のエンジュ(左)。
エンジュは、経糸にタコ糸、緯糸に天然染料のエンジュで染めた綿糸を使用しています。きれいな黄色の糸を、生成りのタコ糸と合わせて織り込むことで、よりやさしい色味になっています。
そもそもタコ糸を使用する様になったのは、手織り布の緩さゆえ、摩擦に弱かったバッグの生地を、なんとか強くしたいという思いから。
撚りがしっかりしていながら綿の優しさが残っている上、寺田さんは何より生成り色がたまらなく好きなのだそうです。
エンジュは、中国北部を原産とするマメ科の植物で、その蕾を乾燥させた染料。染めに綿糸を使用しているのは、タコ糸よりも発色が良いからだそう。
光により少しづつ退色していくので、経年変化による色の移ろいも楽しめます。
マグカップや小ぶりの急須などを想定して作られた大きさです。
とは言え、あくまでも「敷物」。コースターとしてだけではなく、アクセサリーやオブジェを載せたりと、自由にお使いください。
花瓶の下に置いたり、布でゆるく場所を作ることで、いつもと少し違う雰囲気になりますよ。
商品の仕様・ご注意
手作りのため、個体差がございます。
飲み物などの汚れが付着した際は、直ぐにしっかりと水洗いして下さい。放置すると、変色やシミの原因となります。
what is there 寺田靖子
手織り布の製品を中心に、身の回りや暮らしに必要な布製品を、一つ一つアトリエにて制作する。
2023年、拠点を京都より大阪府南部の貝塚市へ移し、地場産業であるメリアス業が営まれていた小さな工房を、アトリエショップとして現在改装中。