当店の定番商品、アスティエ・ド・ヴィラット。
黒い土色がうっすら透ける、白い釉薬が美しいブランドです。いつかは自宅にお迎えしたい、と憧れをもつ方も多いもの。
その反面、確立された世界観ゆえ、「食卓にどう取り入れよう?」と迷う方もいるのではないでしょうか。
そこで、実際に毎日の生活に取り入れている方々にどう使っていらっしゃるか、アスティエにまつわるオハナシをお聞きしました。
第2回の今回は、ティータイムの風景をアスティエと共にInstagramに載せているkotaroji.(@kotaroji)さんです。
その投稿からはアスティエとスイーツへの愛が伝わります。
今日食べるスイーツを買いに行き、そのスイーツに合ったアスティエを選び、五感で味わう。
それがkotaroji.さんの毎日の習慣です。
「自分で買ったアスティエは全部スイーツを想定して選んでいます。
最近はアスティエに合わせてケーキを選んだり、新しい形のケーキを見つけると新しいアスティエが欲しくなったり。相乗効果です。」と笑います。
例えばこのAntoinette インセンスホルダーも、kotaroji.さんの手にかかると小皿に大変身。
「最初から小さいお菓子を乗せる前提で買いました。たねやさんの梅が入ったゼリー(糸結び)を乗せてみたかったんですが、マカロンを乗せた方が可愛いなって気づきました。」
デザートという切り口から、自由な発想でアスティエを楽しんでいらっしゃいます。
元々フランスへの憧れが強かったというkotaroji.さん。
そのきっかけは高校時代に見たフランス映画でした。
「映画館にお客さんが私1人しかいなくて。映画の内容も支離滅裂で、自分の理解力がないのか、フランス映画がこういうものなのか謎が深まりました。そこからフランス映画やファッションスナップをワーっと見始めるようになり、どんどんフランスの方に流れていきましたね。」
15年ほど前、アスティエに初めて出会った時も、フランスのブランドだということにグッときたと言います。
「こんなに軽い器が高いことにびっくりして。その日は買わなかったのですが、やっぱり欲しくなってきて、数ヶ月後に買いに行きました。」
初めてお迎えしたのはSipmleのマグカップ。
実際に使ってみて、その使い心地の良さに気づいたそう。
そしてスイーツもフランス菓子が好きというから驚きました。
「ラデュレの経営が苦しい時にピエール・エルメが立て直したというエピソードを聞いて食べてみようと思ったのが始まりです。
考えられないような味と香りの組み合わせにびっくりして。ピエール・エルメのケーキは全部食べてみようと思ったところから、フランス菓子にどっぷりハマっていきました。」
毎日のように食べているフランス菓子と、それを乗せているアスティエ。
「フランス」という同じルーツをもつからこそ、息の合った共演を見せてくれるのかもしれません。
そんなkotaroji.さんが数あるコレクションの中から選んだお気に入りがClarabelleのスーププレート。
「華やかなお花みたいなデザインと、スタッズやパールのような模様が気に入っています。
あと名前も可愛いなと思っていて。」と言います。
Tuileriesのゴブレットは釉薬がかかっていないCommune de Parisの刻印に惹かれているそう。
今回取材をして驚いたのが、アスティエのために作られたような洗練されたダイニングです。
「マンションの床が焦茶で、テーブルもたまたま焦茶を購入して。
食器棚は越してくる前から使っているものだったので、白とシルバー、焦茶の3色が自然と集まってきた感じです。」
当店で購入いただいたという大きいシルバーのミラーと、壁掛けされたアスティエが空間のアクセントになっています。
「ステンレスの食器棚はTsé & Tsé associées、これもフランスのブランドです。
インドで作られていてすごく歪んでいるのですが、そこがまた歪みのあるアスティエにピッタリで気に入っています。」
最後にアスティエの魅力についてお聞きしました。
「機能的なところでは軽さですね。
重いものは出し入れや洗う時も大変ですけど、アスティエは本当に軽いので、おじいちゃんになっても使うのだろうなと思っていて。
あとは一点一点違うところ。
同じSimpleのプレートでも<うちのはコレだ>ってみなさん思って使ってらっしゃるのだろうと思いますね。」
偶然にもフランスが繋いだアスティエとスイーツ。
楽しみながら慈しむ、好きが溢れた毎日の習慣がありました。
2022.08.26
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